ユニットケアを行っている中で、”リビング”について深く考えた事はありますか?
ただただご飯食べて終わりっ!!という感じな考えの方も多いのが現実です。
「ご飯食べる時以外皆さん居室にいる事が多い」「暇だという入居者が多い」等、こういった方にもリビングをしっかりと考えていくことで入居者の生活の豊かさが大きく変わってくるので一緒に考えていきましょう。
食事をする場所である
”皆さんの家と考え方は一緒”特別なものはいらないです。
当たり前に当たり前なものがあればいいだけです!!
家のリビングには何があり、どのような事を行っているかを想像してみましょう。
●炊飯や洗い物をしている
皆さんでの家でも当たり前の様に行っていること
炊飯をすると・・・匂い
茶碗洗いをすると・・・茶碗を洗う音
→暮らしの雰囲気が自然と感じられる。
寝たきり等になっても五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)が全て失われるわけではないので、当たり前の生活環境が五感を刺激し暮らしを感じて頂ける
●家電製品の配置場所に配慮する
入居者や家族が使いやすいように置き場所や向きに配慮する。
※自立支援に繋がる可能性大・・・使いやすいように設置する事により、”これなら自分でできる”に繋がる。
●冷蔵庫を活用する
・個人持ちの食べ物を保存する。
・24時間いつでも食べられる物を準備しておく・・・小腹が空いた時に提供できる。
●美味しく食事をできる環境を整える
”食卓テーブルを複数配置する”・・・ユニットの入居者全員が全員気の合うわけではありません。
人間ですので合う合わないがあります。テーブルを複数設置する事により、それらに配慮した食事席にできる。それ以外にも一人で食べたい人や食べる場所などの好みも人それぞれ変わってきます。
なのでユニット入居者一人一人に合わせた食事席を考えていくことが必要になります。
入居者さんが居室意外に寛げる場所
自分の部屋以外での寛げる場所を作りましょう!!
自分の部屋以外で寛げる場所があると、部屋から出るきっかけが自然にできる可能性があります。
自分の部屋から出る=小さな社会参加に繋がります。
部屋から出ることで職員や他の入居者さんと接する機会ができます。
例えば普通の家にあるものを置くだけ
テレビ・新聞・観葉植物・雑誌・本・・・・これらを自由に楽しめる(寛げる場所)空間を作ってみる。
ソファー・テーブル・椅子を置いてみる。・・・置き方を考える→そこのソファーに座ると外の景色を眺めることができる! 他の入居者さんとお話しできる!
テーブルには、テーブルクロスを使ってみることでもっと落ち着く雰囲気ができる。
大事なのは一人一人の入居者に対して”この人にとってどうか?”を考え、リビングに居場所を作ってあげる。→自分の居場所が増える
一番最初の社会参加(お隣さんとコミュニケーション)ができる場所
リビングは一番最初の社会参加になる場所になります!!
職員以外の人とコミュニケーションを図れる機会ができるのがリビングです。
例えば、挨拶・世間話し・一緒の空間で寛ぐ・時には助け合い...etc
入居者の動きを観察しながら、入居者関係を築きやすい空間を作ってあげることが大事です。
【ユニットケア】”自分の家”と思う瞬間は玄関から始まる【個別ケア】
注意!!
●記録をするスペース・保管場所も一緒に設置した方が良いが、記録の場所がメインとなりすぎないように注意が必要です。
よくありがちなのが、職員本位なリビングです。あくまでも入居者の空間がメインであることを忘れずに!!
※誰でも見れる場所・誰でも取れる場所に置かないように守秘義務を遵守しましょう!!
●入居者は初めのうち、リビングはご飯以外使用しづらいと思われたり、職員の邪魔になると思われたりと遠慮する方もいらっしゃるので気兼ねなく使用して頂くよう声かけやアプローチも必要になってきます。
例えば一緒にお茶をしながらTV鑑賞するなど、最初のうちは職員の方から声をかけ一緒に使用していくと良いでしょう。
慣れてくると自然と入居者さんの方から利用してくれるのがベストです。
【ユニットケア】入居者一人一人の居室を考えていく事で自分の居場所ができる!
まとめ
リビングを考える上で”皆さんの家と考え方は一緒”特別なものはいらないです。
炊飯や洗い物をしている
家電製品の配置
美味しく食事をできる環境を整える
●入居者さんが居室意外に寛げる場所
寛ぐ為の場を作りましょう!!普通の家にあるものを置くだけ・・・
●一番最初の社会参加(お隣さんとコミュニケーション)ができる場所
上記のように、リビングは入居者さんの生活が豊かになるために大事な要素が詰まっております。
「少し考えるだけで変わった」等といった声もある為、少しずつでも考えていく事で入居者の生活の質が変わるかも?